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100mの津波は来るのか [雑誌記事]

9月24日号の週刊朝日の「目キキ」&「耳キキ」という映画と音楽評論のコーナーで、25日から公開の韓国映画「TSUNAMIーツナミー」が紹介されている。これは番宣コーナーのようなものだが、東北大学の今村文彦教授に取材しているところがユニーク。今村先生は災害、特に津波の分野では世界的な権威で、津波があるとき(最近ではチリ津波など)には、ほぼ確実に専門家としてTV等にも顔を出されるので知名度は高い。

この映画は、高さ100m、時速800㌔の”メガ津波”に襲われる人々を描いたいわゆるパニックもの。日本は古くから津波に何回も襲われ、そのたびに大きな被害を生じている。注意すべき災害の一つとしてよく知られているし、防災教育も(地域差が大きいものの)しっかり行われている。しかし、世界的には、”tsunami”という、英語にはない日本語由来の「特大の海上波動」現象を表す言葉として認識されているものの、おそらく99%近い人は見たことも体験したこともない現象であろう。それが、スマトラ沖大地震(2004年)に伴って生じた津波が、海岸のリゾート地に襲い掛かる衝撃的な映像を観光客が撮影していたことで、世界に津波の恐怖が知れわたった。生の映像の力はすごい。どんな防災教育よりも価値があるということだろう。

この映画について今村先生は、実に自然で違和感なくインパクトのある映像だと高く評している。また、現在の知見ではメガ津波はちょっとありえないが、地球の46億年の歴史では300mという津波もあるので、まったくありえないことではないとも述べている。一般には、津波は地震とセットで起こるものと考えがちだが、山崩れが海に突っ込んで巨大な津波を起こすこともあるし、もっとすごいのは小惑星が地球に衝突して生じるものもある。決して絵空事ではなく、しかもいつどこで起きても不思議ではない。まったく油断も隙もない。

しかし、今村先生によると、津波は9割が海底地震で発生し、予測が可能な災害だということと、とにかく警報が出たら高所に避難すること。大切なのは「津波は怖い」ことを認識し、常に心がけを継続することだそうだ。

しばらく韓国映画を見ていなかったが、非常にリアリティがあると聞くと心が動く。久しぶりに行ってみようかな。


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