SSブログ

女子が救う大学の危機 [雑誌記事]

AERA 2010年12月20日『東大危機』女子が救う、より

まず、AERAで示された以下の数値をご覧いただきたい。
東京外大 66.2% ICU 62.5% 上智 54.8% 立教 51.8% 青学 45.2% 関学 44.8% 関大 39.0% 同志社 36.7% 立命館 35.7% 早稲田 34.8% 阪大 34.8% 中央 33.9% 法政 33.2% 慶応 32.4% 名大 31.1% 明治 30.0% 九大 29.1% 北大 27.7% 一橋 24.9% 東北 24.1% 京大 22.2% 東京理大 19.5% 東大 18.8% 東工大 11.8%

これは主要大学の女子学生(学部生)割合:2010年調べ、である。
語学系の大学に女子が偏っていること、その一方で理工系の色合いの濃い旧帝大諸校で女子の割合が低いことなどがまず一目でわかるが、こんなに差があるのかと驚く。早慶がそれぞれ30数%というのは、なるほどとも思うが、もっと多くてもいいじゃないかとも思う。

親が娘を遠くに離したくないという心情がまずこの偏りの最大の理由であろう。また、どんなに優秀でも東京に出せば住まいや生活費で負担は決して軽くはないという経済的な事情もある。実際、東大の女子学生の家庭の世帯年収は950万円以上が実に64.3%、3分の2を占めており際立っている。

女子の学力が劣っているのではなく、大学を出た後に透けて見える日本の社会構造、女性を受け入れる仕組みに希望を見いだせないことがこうした数値に表れているのだろう。しかも、全体の傾向は数十年前とほとんど変わっていないのではないだろうか。なぜ日本の時計の針は動かないのか。優れた女性に忌避される日本の大学がそのレベルを上げ国際競争に勝ち抜いていくことは容易ではない。

元気な女子が増えれば、大学は活気づく。だが、本当に女子を増やしたいのなら「来て来て」だけでなく、授業料免除や奨学金拡充などの予算裏付けのある支援策が不可欠だとも記事は述べている。

特集の中で濱田純一東大総長は、東大が大きな危機に瀕しているとの認識のもとで、インタビューに次のように答えている。

全国の優れた女子に東大を目指すことを期待する。目標として現在の女子比率を10年後には3割に高めたい。日本では、まだまだ「ガラスの天井」があり、女性はトップを目指してがんばる必要はないという風潮があるが、ハーバードなど欧米の有名大学の多くは男女比が半々。これまで東大は男社会前提の行動様式が支配的だったが、リーダーとなるべき人材が、4年間を男が8割の環境で過ごすのは弊害も大きい。女性が増えれば知の文化も変わり、社会全体の仕組みを変えることにもつながる。

なるほど、ここのところ続いた二人の首相ともに比率11%の弊害(何に対して?)のあるかもしれない大学だった(鳩山さんは助手、菅さんは卒業生)な、と気がついた。単なる思い過ごしかもしれないが。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

-

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。