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グーグル、米東海岸沖の風力発電に出資 [新聞記事]



グーグルは、自律走行型「ロボカー」の公道での試験走行が既に14万マイルに達していることを公表したが、続いて発表した新エネルギーに関する大規模な投資戦略の前にはすっかり影が薄くなってしまった。

これは、洋上風力発電所から米東海岸に電力を供給する海底送電網を整備する計画への投資で、50億ドル規模のプロジェクトになる。投資の規模も大きいが、IT分野の巨人であるグーグルが今度は電力網という巨大インフラに乗り出すというインパクトの方が大きい。グーグルの検索事業の背景にあるクラウドの仕組み、そのクラウドコンピューティングを支える大規模データセンター、そしてデータセンターが地球最大の電力喰らいに肥大化するのを支える新エネルギー基盤、という流れが見えてくる。未来志向の展開戦略としておかしいところはない、とも言える。

ところが、こうしたグーグルの動きに対して、欧米のメディアはかなり懐疑的。9日のサンフランシスコクロニクル10日のエコノミスト12日のフィナンシャルタイムズなどがその代表。いずれも「なんでそれをグーグルがやるのか?」という点につきる。確かにロボカーの実用化によって事故死は半減するかもしれないし、電力インフラの強化によって人類のエネルギー問題は大きく前進するかもしれないが、それを背負って立つのがグーグルでなければならないというのが、いまひとつ理解できないということだ。

特にロボカーに対する意見は冷ややかなものが多く、要するに創業者のラリー・ページ本人がやりたいからやってるだけなんじゃないか。自然エネルギーやら交通システムやら、企業としてのフォーカスが拡がりすぎて薄っぺらになっているのではないか。グーグルがいま取り組むべきは、マイクロソフトやアップルとの熾烈な戦いであり、道楽にはまっている暇があったら早くiPhoneを叩き潰せ。頭の中に異物が入っていては勝負にもならない。などなど、ITの若い巨人の気まぐれ投資に対するネガティブな反応はつきない。

確かに、グーグルはバランスシート上にある300億ドルのキャッシュを、IBM、インテル、マイクロソフトのように事業開発や先端研究開発に集中するのではなく、漠とした事業領域拡大に広くふり向けようとしているかのようにも見える。こうした批判や意見に対するグーグルの反応は、これまでと変わりなく「グーグルは普通と違う会社だから」ということらしい。マイクロソフトのようでも、IBMのようでもないところがグーグルのグーグルたる所以だということらしいが、ホントにそれだけでいいのかなとも思う。




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