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我が町仕様の電気自動車 [新聞記事]

「エコタウンを目指して」#3:電気自動車我が町仕様、日経朝刊(東京・首都圏経済)2011年1月27日より

ベンチャー企業、ナノオプトニクス・エナジーが鳥取県の誘致に応えて、米子市上福原の日本たばこ産業米子工場跡に進出し、EVや太陽光発電設備の開発・販売に取り組み、家庭や企業における次世代送電網の構築も進める。県のねらいは、「地域に合ったEVの使い方を考え、それに適したEVを地元で生産する」ことにあるという。

地域に合ったEVの活用としては、小型EVでは設計に自由度をもたせ、高齢者の足の確保、農作業、観光用などその地域の実情と用途に応じたものを準備できることを特徴と位置づけており、乗り降りを支援する介助ロボットの機能や衝突防止のために道路にセンサーを埋設するなど環境の整備にも取り組むとしている。県はこうした実験を進めるため、国に対して地域活性化総合特区の申請を準備しているとのこと。

近い将来に、ガソリン車に代わって道路交通の中心となることが期待されているEV。開発には膨大な資金と時間が必要であり、巨大企業にしか取り組めないものと思いがちだが、新しいからこそのニッチは必ずあるはずで、電池とモーターの効率をどう上げていくかは当面の大きな課題だが、一方で高度な技術集約の見本のような内燃機関を持たなくて良いことが従来にない大きな可能性を開くともいえる。

これに着目し、さらに地域の新しい産業の創生を期待する自治体の支援を受けることで、ニッチだが有望な市場を狙って小型EVの開発に乗り出す例が相次いでいるという。最近の例として、米子市のナノ社の他にも、和紙でデザインした1人乗りのEVを開発した富山市のタケオカ自動車工業、高齢者に運転しやすい1人乗りのEVの開発を目指す福島県の産学官研究会、群馬大学と地元企業が開発した1人乗りのEVを市民に開放し始めた桐生市などが紹介されており、地域の需要を取り込み産業振興を目指す動きが各地で出てきているとしている。

今年の鳥取は、例年になく深い雪で年が明けた。その深く重たい雪の下で、春をじっと待つ芽のように、地域の新しいチャレンジが静かにゆっくりと、しかし着実に進んでいる。


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