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車が津波に呑まれたら [雑誌記事]

img_97759_56457946_0.jpg事故としてよくあることではないだろうが、走行中の車が津波に巻き込まれたらどうしたらよいか。JAF(日本自動車連盟)の大畑博志さんがAERA:2011.6.6号の取材に対して次のように答えている。

「車サバイバル術」5か条
1.津波に流されている最中はシートベルトをはずさない
2.脱出は車が止まるか、流される速度が落ちたとき
3.窓を割るならフロントガラス以外を
4.最後の脱出チャンスは社内に水が満ちたとき。水圧が消えドアを開けやすい
5.車内には緊急脱出用のハンマーの常備を

基本的には車から脱け出すこと。しかし「現実的には車が止まらないと脱出は難しい」そうだ。津波に流されているときは、車がスピンしたり周囲の物にぶつかったりするので、体を車内のあちこちにぶつけないようにすること、そのためにシートベルトをしたままで足や腕を踏ん張ることがよいらしい。

流れに翻弄されながらも、やがて車が止まるか流れが落ちるようなことがあれば、脱出のチャンス。ドアが開けばもちろんよいが、ダメなら窓を開ける。電気系統が死んでいると開けられないので、突起状の器具(運転席の近くに常備してあることが多い)で叩くと実は簡単に割れる(そうだ)。フロントガラスはたやすく割れないが、それ以外は割れるようになっているそうだ。

それらができないときで、車内にじりじりと水が入り車内に満ちてくるときが最後のチャンスらしい。車内外の水圧が釣り合い開かなかったドアが開くかもしれない。

これらのアドバイスのかなりの部分は、おそらく今回の津波災害での経験に基づいているものと考えられる。津波に巻き込まれたものの、多くの幸運が重なって帰還できた人たちの貴重な証言によるものと思われるが、もしもこうしたアドバイスが事前に運転講習などに盛り込まれていたならば、助かった方の数が少しでも増やすことができたのではないだろうか。

そもそもこのAERAの特集は、津波がくるかもしれない状況で避難に車は使うべきではないという視点からまとめられているのだが、被災地の取材の中でも「この辺では車が生活の足だから、動くときはまず車に乗る」とあるように、自分が当事者でも車から離れるというのは実際には難しいように思う。やはり奇跡の帰還を願ってサバイバル術を頭に叩き込んでおくしかないかも...


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