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震度7にこうして備える [雑誌記事]

「こうやって生き延びる」防災学者32人アンケート;AERA 2012.4.9 を読んで

首都圏でも地震モデルの見直しで、直下型地震発生時の最大深度が7を越える可能性が示されるようになってきた。南海、東南海、東海沖の3重連動地震でも震度7を想定すべきということになっており、震度7は以前と比べて現実感が出てきているといってよいだろう。そのタイミングでこのAERAの特集記事は興味深い。現在の防災のプロである学者32人に対して巨大地震にどう備えているかをアンケートして問うたもの。防災学者といっても、専門とする領域は少しづつ異なっているだろうし、なにより地震に対する経験の有無も回答に濃淡を出しているはずなので、そのつもりで読む必要はあるだろうが一読の価値あり。おススメ記事だ。

質問は、Q1:震度7を生き残ることができますか? Q2:大地震に遭遇して慌てないため、普段どんな心構えや具体的な準備をされていますか? Q3:地下鉄乗車中、繁華街で買い物中、職場で仕事中、自宅で就寝中に、大地震に遭遇した祭、どのように行動されますか? Q4:普段から持ち歩いている防災用品は何ですか? の4つ。Q1はちょっと意地悪な質問だが、それでも8人が「はい」と答えている。AERAは、ずいぶんと少ないというコメントをつけているが、これはむしろ勇気ある答えと誉めてあげるべきだろう。実名回答なので、なかなか言えないと思うが。

その他の質問に対する回答はまさに様々で、それはそれで興味深い。そして多様ではあるが、共通点もしっかりとあることも大事なところだろう。それは、地震が起きた時にどう行動するかを、日頃からシミュレーションしておくことがきわめて大切ということ。常に、もし今地震が起きたらと考える習慣を身につけておくこと。なにも考えてない、考えたこともないでは、「その時」に決して対応できないという。繰り返しの訓練で体に染み込ませておけということなのだろう。3.11の前までは、そうは言ってもという反論が必ず出てきただろうが、もうそういう状況ではないのだから。

もうひとつ、回答で注目したいのは、Q4:普段から持ち歩いている防災用品は何ですか?
回答のトップは「ラジオ」で10人。その次に「懐中電灯」、「携帯電話の充電器」、「呼子」が並ぶ。携帯の充電器が上位にあるということは、隠れトップ(敢えてあげていない)が携帯電話ということでもある。スマホが普及していくと、充電用の仕掛けを常備するのが必須になっていくだろう。連絡用や情報端末(ラジオにもTVにもなる)としての利用の他にも非常灯にもなるという回答もあった。

携帯などの近代装備と正反対の位置にいるのが、サバイバル道具としての懐中電灯と呼子になる。さらに磁石や万能ナイフ地図を上げた人もいる。このあたり、現場の知恵として重視したいところだ。私もカバンに小型LED灯を入れているのだが、呼子も早速手に入れることにしよう。ナイフはどうしたものか、もう少し考えてみたい。アナログと言えば、連絡先のリストというのもあった。なるほど、デジタルに依存しすぎるのも危険ということか。最後に頼るのは、紙に書いた文字というのが決め手かな。肝心のその時に、家族や友人の携帯の番号がわからないというのでは泣くに泣けないだろう。

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